光のもとでT

第一章 友達



第一章 友達 プロローグ


 四角い窓から外を眺める。

 真っ白な、何もかもから隔絶されたその部屋から。

 窓の外には色とりどりの景色が広がるのに、部屋の中には陽の光が差し込むのみ。

 それは手が透けそうなくらいの強い光。

 光りが、真っ白な壁をより一層白く見せる。

 白い部屋には開放感を覚えるものだけど、ここは絶望を味わえる部屋。

 息が、詰まる。

 もし、このあたたかな光の中を歩くことができるなら、ほかには何も望まない。

 だから、私をここから出して――



Update:2009/04/25  改稿:2019/12/30


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